嗜好性があるから多品種小量生産。バイクの製造現場を見学
ヤマハ発動機さんの「大人の社会科見学」に参加しています。
食事の後はヤマハ発動機の工場見学へ。
通常は学校団体などを受け入れているそうですよ。
中は撮影禁止なので、広報さんから提供頂いた写真を交えつつの紹介です。
空間を有効活用。エンジンは2Fから降りてくる。
「親方、空からエンジンが!」
ヤマハのバイク工場の天井を見上げると吊り下げられたエンジンが流れていくのが
見えました。隣の工場で完成したエンジンはこうやって
組立工程に流れてきているのです。
効率化とスペースの有効活用が図られています。
多品種少量生産が基本。
バイクは車と違って嗜好性が出てくる製品ということで
競技用などの少量生産の車体はラインではなく、
職人さんがつきっきりで、ユニット単位で運ばれてきた
パーツをテキパキ取り付けています。
組立てるには全工程に精通している必要があり、熟練が必要です。
ラインではナチュラルに車種が切り替わっている
多品種少量生産ということで、ひとつのラインで
ずっと同じバイクを組立てるのではなく、
途中で流れていくる車種が切り替わっていました。
車種が変わっても動じること無く組み立てておりました。
ピンチになったらお助け紐がある
流れ続けるバイク達。
作業中にどうしてもトイレに行きたくなったらどうするのでしょうか?
ライン上には通称「お助け紐」とよばれる紐がぶら下がっていて
おトイレ行きたい時や、作業ミスをした場合は引くことで
お助けヘルプが駆けつける仕組みになっているとのことでした。
滅多なことでは引かれることがないようです。
工程ごとに床の高さが違う。
ラインを眺めていくと工場の床とフラッとな場所や
床面より高くなっている場所、
逆に床面より低くなっている場所もありました。
人間が自然な姿勢で作業ができるように
工程ごとに床面の高さを変えることで効率化を図っていました。
完成したバイクをわざわざバラしている
テストを通過したバイクはいよいよ出荷! かと思いきや
一部のバイクはハンドルや前輪をバラしてます。
これは海外に出荷されるバイクということで
容積を節約して多くのバイクを出荷するために必要なもの。
ヤマハブランドを維持すべく品質担保のためにも
国内での完成・テストを行って万全の常態で海外出荷したい。
そのために一見無駄とも思える手戻りが残っているとのことでした。
コミュニケーションプラザも見学
工場見学後、ふたたびコミュニケーションプラザに戻って
ヤマハ発動機の歴史が詰まりまくった展示を見学します。
往年の名車がずらりと並んでいます。
ヤマハ初のスクーターと最新のスクーターが並んで展示。
記念すべき第一号製品、YA-1。通称赤とんぼ。
ヤマハ発動機の製品第1号。黒一色で重厚なデザインが常識だった当時、栗茶色のスリムな車体から、"赤トンボ"の愛称で呼ばれた。また、1955年7月の第3回富士登山レースや同年11月の第1回浅間火山(全日本オートバイ耐久)レースで上位を独占し、走行性能の高さも実証。大卒男子初任給が平均1万780円の時代に13万8,000円という価格にも関わらず、3年間で約1万1,000台が世に送り出された。
川底からさらって来たような、錆びついたバイクを
レストアして展示しているそうです。
歴代のレースマシーンも展示。好きな人にはたまらないものがあるはず。
コミュニケーションプラザには図書館もあります。
蔵書には貴重なモーター雑誌が多数ありました。
大学の研究結果を載せるとか硬派な誌面づくりでした。
農薬散布用のヘリコプター。
陸・海・空を制覇する企業。それがヤマハです。
往年の名車、toyota2000Gt
ヤマハもサプライヤーとして参加しています。
高級感のある内装には、ヤマハの楽器作りのノウハウが応用されました。
マリン事業のボートも展示です。
ボートで培ったFRP技術は、後に応用されてプールまで作ってます。
操船シミュレーターもありました。
ワイルド感が半端ないバギー。こんなものまで作っていたのか。
近未来感が半端ないコンセプトモデルも展示されていました。
バイクや乗り物好きな方なら間違いなく楽しめるスポット
ツーリングの際には是非訪れてみてはいかがでしょうか。